降雪測定用防風柵の設置完了

降雪量の精度良い測定のために防風柵の設置にもう1人の研究者と、夏から取組んできました。昨日、それがやっと完了しました。初めての試みでしたので、材料が足りなかったり、想定したものでうまくいかなかったり、と試行錯誤の連続で、意外と時間が掛かってしまいました。とはいうものの雪のシーズン前に完成し、一安心です。

一般にはなかなか理解されていませんが、雪は風によって舞ながら雨量計を避けて落下することが多いので、「真の降水量」を計測するのは意外と大変です(雨も同様ですが、落下速度の遅い雪の方が深刻です)。そのためWMO(World Meteorological Organization)では、出来るだけ正しい降水量を測定できるように、直径12mと4mの円に内接する8角形の防風柵の設置を推奨しています(詳しくは、報告書が出ています)。しかし、今回制作したものは、スペース的と予算的な問題から、WMO推奨の2重フェンスではなく、WMOヴァージョンの内側フェンスを模したものにしました。

この柵の中には、気象庁と同じ型の雨量計と、ディストロメーターとよばれるレーザー式降水粒径速度分布測定装置(LPM)が設置してあります。他に設置してあるVaisalaの複合気象センサーや積雪深計と一緒に、長期に渡ってデータを蓄積していく予定です。これらの測器により、富山における降水現象に関わる様々なデータが得られるはずで、大変楽しみです。

関係各位のご協力に感謝致します。このお礼は、良い研究成果の発信でお返ししたいと思います。

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水橋のレーダ見学

授業の一環で水橋のレーダ見学をしてきました。当然稼働中なのでレドームの中は見られませんし、快晴で雨雲もなく、観測をしている実感がイマイチ湧かないのが少々残念でしたが、国交省の職員の方に、観測原理や設置目的、観測頻度などを説明して頂き大変勉強になりました。関係者の方々、暑い中ありがとうございました。

今回の見学で、Xバンドだけでなく、従来からあったCバンドの方も順次MP化しているのを初めて知りました。宝達山のCバンドはしばらく先のようですが、長野の聖高原のCバンドは既にMP化しており、立山連峰を超えて富山県の上空もカバーしているので、水橋や能美のXバンドレーダと併せて、地域の色々な研究にも使えそうです。

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読書記録:里海資本論

里海資本論」は、タイトルから想像できる通り、一時期かなりのブームを巻き起こした「里山資本主義」の続編。筆者らによると、完全に自然に任せるわけではなく、人間がエコシステムの一員として自然の循環システムの中に積極的に加わっていくことで、本来よりも色々な意味で「豊かな」システムが出来上がる、という。この真偽や手法の限界に関しては、色々な議論があると思われる。しかし、それらに関して何かを語れるほどの知識を持ち合わせていないので、内容自体の評価はしない(できない)。ただ文章を読むだけで、何だか夏の川や海に行きたくなる。この点だけでも、今の季節にお勧めできる本。里山資本主義の方は映像を見たことがあるが、里海の方は見てない。この文章が生まれる元となった映像の方も、さぞかし奇麗なのだろう。近場では能登半島の穴水町の話も、ちょっと出てくる。今度、機会があったら行ってみよう。

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初蜃気楼

先週の木曜日(6/2)は、担当授業での乗船実習でした。富山高専さんの所有する練習船若潮丸に乗って、富山湾を日帰りクルージングしてきました。乗船中は気象・海洋の課題に関わる色々な作業があるので、天気を心配していましたが、何とか晴れたので一安心。ただ気温としては20℃弱と低く、風が吹くと長袖を着込んでも少々肌寒かったです。実習では2カ所でCTDを行うのですが、観測点に着くまでに色々周りを観察していると、蜃気楼がかすかに見えました(写真は、学生さんが撮ってくれたものです)。富山に来て丸3年経ちましたが、蜃気楼を実際に見たのは初めてで、ちょっと得した気分です。

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気象学会@2016春季

代々木上原で行われた気象学会春季大会へ行ってきました。学生さんが2名発表しました。議論にお付き合い下さった皆様ありがとうございました。秋学会の原稿締め切りは7月上旬ですので少々厳しいものの、何とか頂いた御意見を反映させた形での発表が出来ると良いのですが。。。さて。MSJ_2016MAY_01

高精度気象予測モデル?

Panasonicのアメリカ法人で、高精度の気象予測モデルが稼働しているようです。現在世界で最も信頼されているECMWF の予報よりもスコアが高いようです。現業機関が同化している衛星等のデータだけでなく、独自入手したデータも同化してことが高精度の理由のようです。ただし、現時点でデータはOpenされていないので、実際の所はよく分かりません。

なお関連記事は右記から辿りました(GIGAZIN )

 

黄砂がやってきた?

ほぼ1年ぶりに更新です。まあボチボチとやっていきます。

黄砂が綺麗に富山のライダーで捉えられていたので、更新する気が湧きました。下は、環境研のライダーネットワークのサイトで公開されている画像ですが、7日から8日にかけて強い後方散乱強度が見られています。気象庁の黄砂情報をみると、7―8日に富山で黄砂が観測されたことになっており、このライダーの強い信号はおそらく黄砂に対応するものと考えられます(7日は富山は雨でしたが、この時間帯には止んでいるようです)。因みに、黄砂に対応して、ここまで強い後方散乱強度が得られたのは今シーズン初めてです。

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