水橋のレーダ見学

授業の一環で水橋のレーダ見学をしてきました。当然稼働中なのでレドームの中は見られませんし、快晴で雨雲もなく、観測をしている実感がイマイチ湧かないのが少々残念でしたが、国交省の職員の方に、観測原理や設置目的、観測頻度などを説明して頂き大変勉強になりました。関係者の方々、暑い中ありがとうございました。

今回の見学で、Xバンドだけでなく、従来からあったCバンドの方も順次MP化しているのを初めて知りました。宝達山のCバンドはしばらく先のようですが、長野の聖高原のCバンドは既にMP化しており、立山連峰を超えて富山県の上空もカバーしているので、水橋や能美のXバンドレーダと併せて、地域の色々な研究にも使えそうです。

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読書記録:里海資本論

里海資本論」は、タイトルから想像できる通り、一時期かなりのブームを巻き起こした「里山資本主義」の続編。筆者らによると、完全に自然に任せるわけではなく、人間がエコシステムの一員として自然の循環システムの中に積極的に加わっていくことで、本来よりも色々な意味で「豊かな」システムが出来上がる、という。この真偽や手法の限界に関しては、色々な議論があると思われる。しかし、それらに関して何かを語れるほどの知識を持ち合わせていないので、内容自体の評価はしない(できない)。ただ文章を読むだけで、何だか夏の川や海に行きたくなる。この点だけでも、今の季節にお勧めできる本。里山資本主義の方は映像を見たことがあるが、里海の方は見てない。この文章が生まれる元となった映像の方も、さぞかし奇麗なのだろう。近場では能登半島の穴水町の話も、ちょっと出てくる。今度、機会があったら行ってみよう。

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初蜃気楼

先週の木曜日(6/2)は、担当授業での乗船実習でした。富山高専さんの所有する練習船若潮丸に乗って、富山湾を日帰りクルージングしてきました。乗船中は気象・海洋の課題に関わる色々な作業があるので、天気を心配していましたが、何とか晴れたので一安心。ただ気温としては20℃弱と低く、風が吹くと長袖を着込んでも少々肌寒かったです。実習では2カ所でCTDを行うのですが、観測点に着くまでに色々周りを観察していると、蜃気楼がかすかに見えました(写真は、学生さんが撮ってくれたものです)。富山に来て丸3年経ちましたが、蜃気楼を実際に見たのは初めてで、ちょっと得した気分です。

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気象学会@2016春季

代々木上原で行われた気象学会春季大会へ行ってきました。学生さんが2名発表しました。議論にお付き合い下さった皆様ありがとうございました。秋学会の原稿締め切りは7月上旬ですので少々厳しいものの、何とか頂いた御意見を反映させた形での発表が出来ると良いのですが。。。さて。MSJ_2016MAY_01

高精度気象予測モデル?

Panasonicのアメリカ法人で、高精度の気象予測モデルが稼働しているようです。現在世界で最も信頼されているECMWF の予報よりもスコアが高いようです。現業機関が同化している衛星等のデータだけでなく、独自入手したデータも同化してことが高精度の理由のようです。ただし、現時点でデータはOpenされていないので、実際の所はよく分かりません。

なお関連記事は右記から辿りました(GIGAZIN )

 

黄砂がやってきた?

ほぼ1年ぶりに更新です。まあボチボチとやっていきます。

黄砂が綺麗に富山のライダーで捉えられていたので、更新する気が湧きました。下は、環境研のライダーネットワークのサイトで公開されている画像ですが、7日から8日にかけて強い後方散乱強度が見られています。気象庁の黄砂情報をみると、7―8日に富山で黄砂が観測されたことになっており、このライダーの強い信号はおそらく黄砂に対応するものと考えられます(7日は富山は雨でしたが、この時間帯には止んでいるようです)。因みに、黄砂に対応して、ここまで強い後方散乱強度が得られたのは今シーズン初めてです。

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WRFのコンパイル

学生さんの卒業研究用に、WRF 3.5を、新しいPCでコンパイルして、MPI+OpenMP (いわゆるdm+sm)で実行出来るようにしたのでメモ。

長時間の作業でボーッとしていると、だんだんOpenMP、OpenMPIを混同してしまい、トラブル時にフォーラムなどに投稿されているトラブルシューティングを何度も間違って解釈して、無駄に色々な作業ではまりました。OpenMPとOpenMPIは、紛らわしすぎるので、どちらか名前を変えて欲しい。。。

 

1.構築環境

OS: Ubuntu 13.10

コンパイラ: parallel_studio_xe_2013_sp1 (いわゆる icc、ifort で Version 14.0.2.144)

1-1.OpenMPIのインストール

> ./configure –prefix=/opt/openmpi-1.8 CC=icc CXX=icpc F77=ifort FC=ifort

 => make  => make check => sudo make install

1-2.コンパイル及びRun用の設定。

export LANG=C

export WRFIO_NCD_LARGE_FILE_SUPPORT=1

export OMP_NUM_THREADS=2

export KMP_STACKSIZE=819200000

ulimit -s unlimited

export MPIROOT=/opt/openmpi-1.8

export PATH=”$MPIROOT/bin:$PATH”

export LD_LIBRARY_PATH=”$MPIROOT/lib:$LD_LIBRARY_PATH”

export MANPATH=”$MANPATH:$MPIROOT/share/man”

export INCLUDE=”${MPIROOT}/include:${INCLUDE}”

export NETCDF=/opt/netcdf4

これらを適当なファイルに保存しておき、WRFのお仕事をする場合にだけ読み込ませれば良い。

2.下準備として、必要ソフトのインストール

hdf5-1.8.12.tar.gz  (szip-2.1.tar.gz,zlib-1.2.8.tar.gz)
hdf-4.2.10.tar.gz (jpegsrc.v6b.tar.gz)
netcdf-4.3.1.1.tar.gz
netcdf-fortran-4.2.tar.gz
ncview-2.1.2.tar.gz

を全てインストール。大きなトラブルはなし。ただし環境変数を保持するため、

> sudo su

でrootとなって全ての作業を行った。またWRFインストールだけを考えると、上記のツールは全て必要なわけでは無いが、別の事情で全てインストールした。

2-1.環境変数の設定

source /opt/intel/bin/compilervars.sh intel64

export CC=icc

export CXX=icpc

export F77=ifort

export F90=ifort

export F9X=ifort

export CFLAGS=’-O3 -xHost -ip’

export CXXFLAGS=’-O3 -xHost -ip’

export FFLAGS=’-O3 -xHost -ip’

export MALLOC_CHECK_=

export MALLOC_PERTURB_=

大きなトラブルなし。とは言っても、Try&Errorでやったので、上記が全て必要かは不明。

2-2.インストール

> ./configure –prefix=/opt/szip-2.1

  => make => make check => make install

>./configure –prefix=/opt/zlib-1.2.8

  => make => make check => make install

> ./configure –with-zlib=/opt/zlib-1.2.8 –with-szlib=/opt/szip-2.1 –prefix=/opt/hdf5-1.8.12 –enable-fortran –enable-cxx

  => make => make check => make install

> ./configure –prefix=/opt/jpeg-6b

  => make => make test => mkdir ??? => make install => make install-lib

> export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/opt/szip-2.1/lib

> apt-get install byacc

> apt-get install flex

> ./configure –prefix=/opt/hdf-4.2.10 –with-zlib=/opt/zlib-1.2.8 –with-szlib=/opt/szip-2.1 –with-jpeg=/opt/jpeg-6b

  => make => make check => make install

> export CPPFLAGS=”-I/opt/hdf5-1.8.12/include -I/opt/szip-2.1/include -I/opt/hdf-4.2.10/include -I/opt/zlib-1.2.8/include”

> export LDFLAGS=”-L/opt/hdf5-1.8.12/lib -L/opt/szip-2.1/lib -L/opt/hdf-4.2.10/lib -L/opt/zlib-1.2.8/lib”

> export LD_LIBRARY_PATH=”$LD_LIBRARY_PATH:/opt/szip-2.1/lib:/opt/hdf5-1.8.12/lib:/opt/hdf-4.2.10/lib”

  これも全て必要かは不明(作業に疲れたので、とりあえず全部入れただけ)。

> ./configure –prefix=/opt/netcdf-4.3.1 –enable-netcdf4 –disable-dap

  => make => make check => make install

> export CPPFLAGS=”-I/usr/local/netcdf-4.3.1.1/include”

> LDFLAGS=”-L/usr/local/netcdf-4.3.1.1/lib”

> export LD_LIBRARY_PATH=”$LD_LIBRARY_PATH:/opt/netcdf-4.3.1/lib”

> ./configure –prefix=/opt/netcdf-fortran-4.2

  => make => make check => make install

最後に、CのNETCDFライブラリーとFortranのライブラリーを、適当な名前のディレクトリに統合し、環境変数を設定。

ncview は、お好みで。インストール成功例は下記。

> export NCDF_HOME=/opt/netcdf-4.3.1

> export NCDF_LIB=${NCDF_HOME}/lib

> export NCDF_INC=${NCDF_HOME}/include

> export LD_LIBRARY_PATH=”$LD_LIBRARY_PATH:${NCDF_LIB}”

> export PATH=”${PATH}:${NCDF_HOME}/bin”

> apt-get install libxt-dev

> apt-get install libxaw7-dev

> apt-get install libpng12-dev

> ./configure –prefix=/opt/ncview-2.1.2 –with-hdf5=/opt/hdf5-1.8.12 –with-netcdf=/opt/netcdf-4.3.1 –x-libraries=/usr/lib –x-includes=/usr/include/X11

   => make => make check => make install

3.WRFのコンパイルと実行

> ./configure

今回のPCの構成から、25番で示された

Linux x86_64 i486 i586 i686, Xeon (SNB with AVX mods) ifort compiler with icc (dm+sm)

を選択。その後、-O3 を-O2 へ手で変えた。

> ./compile em_tropical_cyclone

real はまだコンパイルしていない。ここまで来ると、後は実行のみ。

> ./run_me_first.csh

> ./ideal.exe

>  mpirun -n 4 ./wrf.exe

注意点としては、

  • idealは、MPI実行が基本的に出来ないこと(MPI実行して、初期データがきちんと出来ずに、1-2時間はまった。。。)
  • 上記1-2の設定を、きちんと行うこと(何度か忘れて痛い目に遭った。。。)

 

ぐらいでしょうか。基本的に自己責任で。あー、つかれたー。OSのインストールまで含めると、丸2日かかりました。